メイドさんを熱く語ろう!


その2
(写)!帝國メイド倶楽部 弐
〜君、撮りたもうことなかれ〜

 5月3日、MaIDERiAプロデューサー渡辺氏と小生は、帝国メイド倶楽部なる同人誌即売会の実態を調査すべく、浜松町に赴きました。
 会場に来て見れば、そこはメイドさん(もどき)だらけ。お側御用大隊は無理でも、一個中隊は編成できそうです。余談ですが、なぜかこういうイベントでは必ずSS(ナチス親衛隊)やらライヒスヴェーア(ドイツ国防軍)やらがいますねえ。と、そこで渡辺さんが取り出しましたるはデジタルカメラ。遂に渡辺氏カメコデビューの日がやって来たのです(渡辺注・・・イベントに限らず、デジカメを使うの自体がこの日が初めてでした。掲載している写真の出来映えが悪くても不馴れ故と御寛容いただければ幸いです)。その成果の数々に、筆者が僭越ながら感想を述べさせていただきますが、筆者の主観のみに基づいた偏向した評価である点をお含み置き下さい。
(文字色が変わった括弧内は渡辺の補足コメントです)

 
スカートが短いのでメイドというよりウエイトレスという印象です。スカートの下のペチコートがいい感じだと思います。そして裾のラインも。
(何となくCCさくらがイメージされるんですが、こういう衣装ありましたっけ?それとも何か別にあったりするんでしょうかね。オリジナルだったら申し訳ないですが、赤いラインに既視感があったので)
  スカートのシルエットがメイド服としての雰囲気を出しています。肩から下がるレースも非常に印象的です。カフスが大きいのでお給仕のとき引っ掛からないかちょっと心配です。
(こちらの方は後でチャイナドレスにエプロン姿というコスプレも披露していました。フォトコレクションに写真があります)

  毎週のように行っていたお蔭で、一目で分かってしまいました(苦笑)。さすがに凝っています。スカートのボリュームと相俟って迫力がありました(背の高い方だったこともありましょうが)。もっとも裾のフリルはスカートにくっつけてあるようで、別のペチコートではないようです。
(秋葉原にできたメイド喫茶「CURE MAID CAFE」の衣装です)
  
  これもスカートが短いのでウエイトレス服になりましょうか。裾の黒いレースがとてもお洒落だと思います。
フォトコレクションにこのメイドさんの写真が他にも数点大きなサイズで収録してますので、この写真でレースの感じがわかりにくいと思われたらそちらをどうぞ)
  
  非常にシンプルなメイドスタイルです。いや、やはり長いスカートというのは素晴らしい。もっとも肩のフリルがあれだけ大きいならば、エプロンも裾にフリルつけた方がバランスがいいかも。
(本文下の方で私の好きなポーズについて書かれてますが、体の前で手を合わせたポーズも好きかもしれません(笑))

 
「カチューシャばっかりですねえ。一人くらいキャップの人はいないのかなあ」などとほざいたその瞬間に、キャップをつけようとしていた方々を発見。正面からではキャップはよく分かりませんが、古典的で素晴らしいと思います(スカートはやや短めですが)。大きすぎない肩のフリルと袖口もとてもいい感じです。
(こう正面から見ると、キャップのつばがカチューシャと同じように見えますね。ヘッドドレスの原点はこれなのかもとか思いました)
  キャップの魅力を認識させられるアングルですね。左の方と同じサークルの方で、衣裳も似ていますが、こちらの方がスカートは長かったと思います。服装史に大変造詣の深い方のようで、その点でも印象に残っています。
(墨公委さんがキャップにこだわっていたので、お願いしてキャップが良く見える横向きのアングルで撮らせていただきました)

 渡辺さんは撮影後、「この写真ホームページに載せても宜しいですか?」と上掲の方々にお願いし(渡辺注・・・断られる方もいましたが、勿論掲載許可を戴けた方の写真のみ使用しています)、サイトのURLを渡して宣伝に励んでいました。プロデューサーの面目躍如と言えましょう。小生はといえば、撮影を使嗾するだけで、交渉も何も渡辺さんに任せっきりでした。いえ、一つだけ自分で聞いたことがありました。
「あの、素材、なんですか?」

 同じ白いエプロンですが、何人も並んでおられるのを見比べますと、色合いや質感が違うのがはっきり分かります。非常に白く、ちょうど白衣のような生地の場合が少なからずありますが、やはり白すぎて冷たい印象を受けてしまいます。表面も滑らかかつ緻密に過ぎるきらいがあります。これは多分、ポリエステルなどの化学繊維を多く含んでいるからではないかと思いますが、メイドさんの時代はそんなもんはなかった訳だし、天然繊維の積極的利用をお願いしたいのです。伝統的に庶民の着物であるとか、イギリス工業界が世界に飛躍した工業製品である木綿とか、そういう素材が望ましいのではないでしょうか。・・・現在では高くつきそうですね。
 となりますと、黒いメイド服本体は何が素材だったんでしょうね。やはりウールだったのかな。カチューシャのような小物はどうなんでしょう。レースの素材とかは。余談ですが、レースの刺繍ってものすごく手間がかかって、昔はヨーロッパのお嬢さまの手習い科目だったそうです。それではメイドさんなんかに支給されたのかと不安になりますが、19世紀終わりから中国とかでレース生産が行なわれていたそうです。きっと安かったんでしょうね。あ、勿論機械編みの普及ということもあったんでしょう。中国は今でもレースの産地だとか。
 レースといえば、近澤レースというお店の制服はなかなかにメイドチックなところがあっていいですね。Shally Temple制服変更後、アパレル系メイド服の首位を占めるのはここではないかと思います。全国各地のデパートとかで見られますので、関心のある方は適当に探して下さい(公式サイトがあります。店員の画像はありません)。

 服の素材にこだわるなんて、マニア業界ではグンゼの下着にこだわるそっち系の趣味の方(例・・・もりしげ)以外に思い付きませんが、筆者の知人の方で、大変に軍艦史に詳しい方がいらっしゃいまして、その方は軍艦の基礎ということで鉄の材質について研究なさっています。ならばまあ、メイド趣味もそういう人がこれから増えてくるかもしれませんね。そんなことないか。
 軍事史といえば、即売会でメイドさんのフィギュアに火器を持たせたのを展示してるところがありました。そこで買った『戊辰戦争兵器事典』は面白かったですが(この時期の兵器は世界中の中古が集って百花繚乱)、それはともかく、メイド趣味の人って軍事マニア兼業者が多いんでしょうか。あ、筆者もそうですが。で、メイドさんが対戦車銃を持っていたので、これ形式なんですか? と聞いたのですが売り子の方は御存じないようでした。後で調べたら第2時大戦初期のドイツ軍のだったようです。それはいいのですが、ネット上などで見るとM16とかの現代兵器と組み合わせているものがあるのはちょっとどうかと。メイドさんの服に似合う兵器としては、軽快で機動性の高そうなものより、ある程度時代を感じさせるどっしりしたものがいいんではないかと思うのです。例えば槍の穂先のような古典的銃剣をつけたエンフィールド小銃とか。個人的には水冷式重機関銃がお勧めです。あれはイギリス軍が紅茶のためのお湯を沸かすのに使っていたので(本当です)、メイドさんとも相性が良さそうです。

 話が渡辺さんを置いてきぼりにして、どんどんどうでもいい方向にずれていきますね。自分でも読み返して意味不明になってきました。いろいろ変なことを言ってますが、なかなか面白いイベントでした。いろいろな意味で。メイドさんのコスプレの方が多いのは嬉しいのですが、やはり自分の嗜好が偏っていることを認識させられました。スカートは長い方がいいと思うし、キャップもカチューシャに劣らないと思うんですが。 あ、そうそう、最大の成果は渡辺さんの意外な趣味が判明した点でした。写真を御覧になればお気づきかと思いますが、何枚もメイドさんがスカートをひろげてしゃがむポーズを撮ってますね。うーん、渡辺さんはこの恰好が好きだったのか(渡辺注・・・否定はしませんが、何となくああいったポーズを撮影するのがお約束のような気がしたので)。いや、悪いとは全く思ってませんよ。だってスカートが長くないとこの構図が取れないから。

(墨東公安委員会さんからの寄稿です)


その1 おうちに呼べるメイドさん

 「メイドさん」のお仕着せ服スタイルを見たいと思ったら、どこかの喫茶店に赴くというのが一般的な行動であろう。が、自宅に呼び付けちゃうということも可能なのである。

 それはハウスクリーニングサービスというものである。日本ではあまり普及しているとは言い難いが、アメリカ合衆国などでは大規模なフランチャイズでやっているところがいくつもあるようだ。

 その一つ、“MOLLY MAID”が日本で東急グループと提携して 作られたのが東急リビングサービス社の「モーリーメイド」である。 詳細は以下のサイトを参照されたい。

http://www.tokyulivingservice.co.jp/soujimori.htm

 小さな画像しかないのが難点だが、中々に侮れない制服ということはお分かりいただけよう。カチューシャもフリルも無いが、雰囲気はまさしくメイドさんである。

 なお、同サイトの「4 スポットクリーニングサービス」で使われている画像は、東急線の駅広告にも使われており、大きな看板なので胸元のリボンなどの細部も観察できる。筆者は東急田園都市線の青葉台・宮前平・宮崎台の各駅にその看板があることを確認しているが(2000.2.1.現在)、東横線などの駅にも同様の看板があるかもしれない。

 アメリカ本家のMOLLY MAIDの制服も、サイトの画像を見る限りではそこそこメイドらしくはあるものの、日本のと比べると見劣りする感は否めない。アメリカの他の掃除メイド派遣会社のサイトも2、3見てみたが、MOLLY MAIDほどのレベルの物は見当たらなかった。

 MOLLY MAIDは日本進出にあたって一体何を考えてあんな制服にしたのだろうか? 日本人はメイド好きとでも思ってるのか、東急側担当者の趣味なのかは分かる筈も無い。なお、「モーリーメイド」の募集要項によれば、年齢は23歳〜45歳だそうである。・・・上限に近い方が多そうだなあ。

(墨東公安委員会さんからの寄稿です)


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